日韓首脳会談     (平成16年7月21日)

 韓国済州島で小泉純一郎日本国総理大臣と盧武鉉大韓民国大統領との日韓首脳会談が開催された。今回の小泉総理の訪韓の目的は来年、日韓国交正常化40周年を記念する「日韓友情年2005」の成功に向けて。
 そして北朝鮮問題での緊密な連携、協力が話し合われた。盧武鉉大韓民国大統領からは日韓関係の未来志向が打ち出され、在任中は日本との歴史問題は持ちださないという発言まで飛び出した会談となった。
 しかし私は小泉総理の今回の「訪韓の成果が何なのか」わからない。日本国内の韓国「冬のソナタ」ブームにあやかり、支持率アップのために訪韓したとしか思えない。
 私は日韓の真の友好を語る上で、「竹島問題」の解決が済まなければ日韓友好など幻想でしかないと思っています。今年の9月で韓国による竹島の不法占拠から50年が経つ。韓国では9月には大々的な竹島(韓国名・独島)不法占拠50周年の記念の式典やイベントが計画されています。
 小泉総理、あなたは日韓国交正常化40周年の前に、韓国による竹島不法占拠50年に対してこの機会に、抗議するべきであった。
 具体的には「島根県隠岐郡五箇村官有無番地、竹島の日本国帰属の認知」「同島の武力不法占拠の即刻停止」の2点(県土・竹島を守る会の要望書に同じ)を堂々と盧武鉉大韓民国大統領に述べるべきであった。
 盧武鉉大韓民国大統領が日韓関係の未来志向を打ち出しても、今年に入り、反日法の制定や、つい最近、韓国国会で同法の強化を目指して、改定案が提出されています。
 また韓国は政権が変われば、日本に対して公然と内政干渉ともいえる歴史認識を押し付けてくる可能性は十分にあります。

 北朝鮮による日本人拉致事件についても話し合われた。首脳会談後の記者会見で曽我さんの夫・ジェンキンス氏と娘二人が18日、日本に来日し、これで全て、拉致事件が解決したとでも思っているのか。小泉総理は「日朝国交正常化を自分の任期2年以内、早ければ1年以内に実現したい」と発言しているが、チョッと小泉総理、待ってくださいと言いたい。
 本来、日朝国交正常化交渉に入る前提条件は北朝鮮による日本人拉致事件の全面解決後のはず。横田めぐみさんをはじめとする安否不明10名、数百名と言われる特定失踪者(拉致された日本人)の問題の解決なくして正常化交渉に入ることは竹島問題と同じ外交の愚を犯すことになります。

 1965年の日韓国交正常化の際、竹島問題の解決は先送り、棚上げにされた。その結果、韓国による不法占拠が続いています。日朝国交正常化交渉に際しては、「竹島の愚」を繰り返さないためにも拉致事件の全面解決を行ってから国交正常化交渉に入るべきだと思います。

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